脳から垂れ流し

何かあったら書いたり

スライムを倒して5年、知らないうちにエンジニアになってました

話をしよう、
あれは今から36万・・・
いや、5年前だったか
まあいい
私にとってはつい昨日の出来事だが、
君たちにとってはたぶん
明日の出来事だ
ちなみに題名の元ネタは読んだことがない
エルシャダイも知らない

導入

ゲームが作りたい



それは、ゲームで遊んだことのある誰しもが思うことだろう。
ゲームを作るためには、それ相応の知識がいることは知っていた。
そのためにも、工学の道に進まなければならない。
そう思った。


「おめでとうございます。インフルエンザA型です。」


A選抜一週間前、少し曇った日。
小中学校生活で一度も風邪を引いたことのない自分に告げられた言葉だった。




試験当日
訳も分からず解いた。
はっきり覚えてることといえば、面接時にパソコンのことについて聞かれ、何もわからないと答えた時の複雑そうな顔だった。








そう
高専に入るまで
パソコンが何なのかを
知らなかったのである








第1章 1年生

第1節 終わりの始まり

「それでは、パソコンをつけてください。」


イントネーションが面白い先生が喋る。一人一人の目の前には黒いモニターが置かれ、足元には黒い四角い箱が置かれている。

パソコンを…つける…?


おそらく自分がしなければならないことは、目の前の画面を光らせることだ。
しかし、間違った行動をすると、今後の学生生活で「無知」というレッテルを貼られたまま過ごさなければならない、と思った。


静かに息を呑み、状況を整理する。


自分が取れる行動はいくつかある。
まず、画面についている、丸に棒が刺さったマークがついているボタン。これはおそらく電源ボタンだろう。
次に四角の箱についている同じマークのボタン。これもおそらく電源ボタンだろう。


電源ボタンが…2つ…?


一般的な機械では普通、電源ボタンは1つだけである。しかしながら、「パソコン」には2つある。


周囲を見渡す


周りの人の前では、次々に画面が点灯する。その中で、数名、足元に手を伸ばしたあと、画面を触った。


ボタンは両方押さなければならない…?


限りある情報の中でわかったことはそれだけだった。一般人にとっては小さな一歩だが自分にとっては偉大な一歩だ。
真似をし、ボタンを押す。


画面が…ついた…


これが人生で初めて、パソコンの電源をつけた瞬間である。


第2節 出会い

「今日の授業は、自分の自己紹介ページを作ります。」


高身長イケメン先生が喋る。今日の授業ではホームページを作るらしい。
自分は慣れた手つきでパソコンをつける。


「それでは、メモ帳で新しいファイルを作り、拡張子を変えます。」


しどろもどろになりながらも、自分は授業資料に書いてある通りに進める。


「その中にプログラムを書いていきます。」


やっと、自分のやりたいことが出来る、そう思った。
千里の道も一歩から、塵も積もれば山となる。
スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAX。
よくある話だ。


自分はキーボードに手を伸ばす。授業資料には英語と記号が散りばめられた「コード」というものが書かれている。それを1つずつ丁寧丁寧丁寧に打ち込んでいく。


実行


動いた。 目の前の画面には、打ち込んだ文字がブラウザ上に映る。白い画面の中に、自分の名前。


これが人生で初めて、HTMLを触った瞬間である。


第3節 自学自習

「HTMLはホームページが作れる」


授業を終え帰宅し、親に頼んだ。


「パソコンを買ってほしい。」


買ったのはi3の6000台。
親もパソコンについてはわからず、とりあえず安いものをという折衷案でこうなった。今思えばなんてものを買ったのだと思うが、当時はパソコンを触るというのには十分だった。


買ってからはほぼ毎日触った。


家に帰ってすぐにパソコンを開き、HTMLを触った。その途中に、JavaScriptCSSがあればもっと色んなことが出来るのを知った。
とりあえず記法を調べ、プログラムを書き、エラーが出たら直す。ずっとこれを繰り返していた。


ここから、授業から外れ、己の道を進み始めた。


第4節 バベルの塔を恨む

「2年生のプログラミングの授業では、基礎と応用に分かれます。」


この頃にはある程度JavaScriptを触っており、ifやforぐらいはわかるようになっていた。これなら応用にいっても問題ない。そう思っていた。




授業がJavaだということを知らずに。



第2章 2年生

第1節 バイリンガル

「それではJavaを書いていきます。」


誤算だった
今までJavaScriptを学んでいた自分は、Javaに太刀打ち出来なかった。型は決まっており、魔法の書き方があり、セミコロンは必要。しかし、ifやforなどの基礎の書き方は同じだった。本を読み、書き方を調べ、なんとか食らいついた。


「それでは、ビルドしてください。」


「ビルド」という言葉をご存じだろうか。ソースコードを実行可能な状態にする処理や操作のことである。
JavaScriptではそのようなことはしなくてよかったため、初めて聞く言葉だった。


この頃から、プログラムには色んな言語があることを知った。


第2節 PCの限界

プログラミングを勉強していると、段々重い処理を要するプログラムが完成したりする。以前にも話したが、持っているPCは低スペックなため、それが顕著に出た。親にそれを伝え、卒業まで使うことを条件に買ってもらう。I7のゲーミングノートパソコンだ。何故デスクトップにしなかったのかだが、答えは簡単で、置く場所がなかったからだ。




しかし、これが廃人へのスタートだった。




第3章 3年生

第1節 大学を諦める

「阪大のオープンキャンパス行こうぜ。」

友達に誘われた
入学当初から、卒業したら阪大にいこうとしていたので、すぐOKを出した。オープンキャンパス当日、阪大へ向かう。話を聞くのはもちろん基礎工学科。
しかし話を全て聞いた後、


大学に入って、果たして自分のしたい勉強が出来るのか


という結論にになった。この時には既に、フロントエンジニアになろうかと思っていたため、わざわざ大学にいく理由はないのではという結論に至った。


ここから、怠惰が始まる。

第2節 ゲーム面白い

大学を諦め、スペックの高いPCを買った人間がとる行動。それは、


steamでゲームを買い、ゲームで遊びまくる


でしょう。
就職にはテストの点数や成績は必要無く、最低限点数を取って単位さえ取ってれば問題ない。これより、テスト勉強をすっぽかし、1週間でGTA5を50時間近くするといった愚かな行動をする。そんなこんなで、成績が10位近く下がる。しかし、フル単進級しているので問題はなかった。時々ヤバかったけど...

第3節 動く、動く

ゲームばかりをしている訳ではなかった。


勉強を疎かに出来る環境が整った以上、色んなことに手を出そうと思った。プラモデルをしてみたり...旅行してみたり...ライブ行ってみたり... 高専カンファに行ったのもこの年だ。
akatsuki1910.hatenablog.com akatsuki1910.hatenablog.com



色んなことに手を出そうと思ったのにはプログラミングにもあった。JavaScript以外にも、Javaを始め、pythonC#などを触ったりした。開発についても、webページ以外に、サーバーやモバイルアプリを作ったりした。色々触った結果、やっぱりフロントエンドが自分に向いていると思い、決意が固くなった。


ここで、将来の向かう先が明確に決まった。


第4章 4年生

第1節 インターンに単位出ないってマジ?

「今年はご時世柄、学校からのインターンはありません。自分で探してください。単位はでません。」

4年生になってすぐ、teamsにて連絡が飛んできた。既に就職をするつもりでいたので、これはものすごく痛手だった。学校が遠いのもあり、バイトをしたことがなかったので、インターンは行かなければならないと思っていた。インターンは8~9月に多く、探す猶予が3か月ぐらいしかなかったため、死にもの狂いで探した。
そして、


軽く鬱になる。
akatsuki1910.hatenablog.com


ご飯食べれないし起きれない。決まってからは何とか回復したのでよかったのですが、インターンを1から探すことになると誰かに聞いた方がいいですね。

第2節 インターン、そして、就職

なんやかんやでインターンが決まり、オンラインインターンが始まる。
akatsuki1910.hatenablog.com そして就職。
akatsuki1910.hatenablog.com これが大体5か月、つまり、就職活動は5か月程度してたということだ。

第5章 あなたの実力はどこから?

しかし、遠い目で見てみれば、就職活動は1年生の頃からしていたのかもしれない 。 毎日、部活が終わり夜遅くに帰ってきてからPCを立ち上げ、少しでもプログラムを書いていた。レポートは合格ギリギリを走り、落ちそうな単位は拾い上げてきた。それでもプログラミングは手を抜かなかったと思う。

始めに作っていたのは電卓だった。調べては見様見真似でプログラムを書いていた。プログラム5行書くのに1時間かけてた時期もあった。今なら2秒で書けるだろう。

何かを作っては完成したと思い、次を作る。技術力が上がれば、少し難しい物を作ってみる。ある程度たってから振り返れば、ゴミしか作っていないように思える。




そう、今見るとスライムだったものは、その頃はボスだった。
自分はボスを倒し続けてるように思っていたが、本当は弱弱しいスライムだったのだ。




しかし、それを倒し続けた結果、力がついたのだ。




最終章 ?????

まとめではないが、まとめとしておこう。

結局はゲームを作る人にはなれなかった。
ノウハウはおろか、技術力もないからだ。

でも、webフロントエンドという面白いものを知れた。
学校で過ごしている内に、将来の夢が変わることはよくある話だろう。

挨拶が出来る人は、建設もできる。
PCの電源の付け方を知らない人でも、頑張ればエンジニアになれる。
人生は冒険や。